偶然や化学反応への期待

~スタジオでRec.に臨む前に~



1. 良い偶然は滅多にない

  • 何年かに一度、「計画不足」が、「偶然の楽しさ」と入れ替わっている方々がいらっしゃいます。
  • 例えば、音楽の本質の一面を教え、興味をもたせる いわゆる「未来への種まき」が趣旨の「体験会」など。 ハッと驚く「偶然」があるかもしれませんが、スタジオのRec.(本番)でやるべきではないと考えます。
  • Rec.において、「偶然」は、準備をしたうえで なお、発生した 意外なこと。ごく稀にしか起きないこだと心得るべきではないでしょうか? 

2. 化学反応という言葉

  • これまで交わらなかった音楽家どうしの共同作業によって、良い成果が得られた時、「化学反応が起きた」などという評され方をしますね。
  • 「化学反応」という言葉を使ってみたいだけなら使わない方が良いです。「化学反応」を起こしたいのなら、「予備実験」をしてください。
  • 録るべき内容を メンバーどうしで試し、決めておいてください。でないと時間がかかります(料金が増えます)。
  •  目標とする音楽家の生き様を模倣していると、その思考が理解でき、その人の音楽性に到達できるという話があります。私は、それを否定できないと考えています。積み重ねですから何かつかめるまで止める必要はないでしょう。ただ、立振る舞いは同じようでも、Rec.結果には、お客様の現状があらわれるのです。


3. 信頼と丸投げ

  • 「必要な時に助けてくれる仲間。」、「皆で考え、作りあげる楽しさ。」
    SNSなどで読めば美談ですが、実際のところ、信頼と称して丸投げにしていませんか?例えば、
    1. まとめ役の指示がない。仲間を当てにしすぎている。
      活躍の機会を与えてくれるという意味ではありがたいこと。
      しかし、演奏者としてだけなのか、アイディアも期待されているのか不明。
    2. メンバーそれぞれが「こんな感じかな?」とベストを尽くす。
    3. 任せたまま本番の日を迎えてしまう。曲がソロコンテストのようになって、音がケンカしている。
  • 大事なのは、他のパートを知ろうとし、程よく関わることでは ないでしょうか?
  • メンバー間で、十分な時間をかけて練り上げてからRec.に臨んでください。