打込みのジレンマ


打込みには「聴かせる目的」「読ませる目的」の2通りがある。一方の目的に合わせれば、もう片方の目的のために修正が必要。

もし、将来的に譜面化や、カラオケ化を視野に入れているなら、前述のようなジレンマ(修正の手間)があったとしても、私は、初期段階で打込みを活用するするほうが良いと考えている。


1. 聴かせる目的

  • 本番として聴かせる打込みでは、人間的な生っぽさ(揺らぎ)が必要なので、微妙なズレを意図的に作り込む。
  • しかし、これを譜面にすると、音楽ソフトは生真面目に音符を配置(表示)するので、音符が整然と並ばない。かなり読みづらい譜面になる。

2. 読ませる目的

  • 読みやすい譜面にするには、整然としたタイミングと長さで音符を打込む必要がある。
  • しかし、そうやって打込んだ音は生っぽくない(ロボットっぽい)。特にピアノ、ヴァイオリン類、管楽器類は それらしく聴こえない。
  • もし、「聴かせる目的(作曲段階で打込んだデータ)」を譜面化するなら、必ず、音のタイミングや長さを整え直す作業が必要。